東日本大震災が起こった年では計画停電が行われましたが、原子力発電所などの背景に、「電力需要ひっ迫警報」は2012年に制定された名称です。
「電力需要ひっ迫警報」はその名の通り、停電やブラックアウト(大規模停電)を防ぐ意味合いになります。発令されたら節電協力を要請することになり、メディアやニュースで流れている通り、国民は無理のない範囲内で電力の節電を行い消費電力を抑えます。
「電力需要ひっ迫警報」は翌日の電力供給の予備率が3%を下回ることが見込まれる場合、発令されるそうです。
2012年以来制定された警報ですが、なぜ2022年の今年に電力ひっ迫警報は発令されたのですが、2012年~2021年と2022年は何が異なるのでしょうか?
今年2022年に電力がひっ迫された要因というのが2つほどあるそうです。
1.平年より温度が低く、暖房需要が多かった
今年の冬は平年より温度が非常に低く、暖房需要や使用率が高かったことが一つの要因とのことです。確かに今年の3月22日の東京などは気温が10度を下回り、3月なのに冬が降った日もあったぐらいです。
当時私もせっかく冬服から春、夏服へと模様替えをしたのに、3月の気温低下により冬服を引っ張り出した覚えがあります。つまり、3月はエアコン需要が低かったが、今年が需要が高く、予備電力などあてがってしまったため、一つの要因として今回電力ひっ迫が起きているとのことです。
2.3月16日に発生した福島県沖の地震による影響
3月16日に福島県沖で自身が発生しました。その際、火力発電所14基が停止してしまい、その内6基がすぐに稼働することができなかったのが2つ目の要因だそうです。
その当時も都内では電力の供給より需要が多くなり、その時も節電は呼びかけられました。
3.平年より梅雨明けが早く猛暑日が長い
下記のブログでも記載していますが、梅雨が早くに終わり、猛暑日が長いせいもあり、予想されていた電力需要を遥かに上回ってしまったのも要因ではないでしょうか。
【電力ひっ迫】夕方は暑さのピークが過ぎているのに、なぜ夕方に電力使用率99%?15時~18時の間は節電要請
要因が一つだけであれば、このような「電力ひっ迫警報」及び節電が呼び掛けられる事もありませんでしたが、いくつかの要因が重なったが故、今年2022年に「電力ひっ迫警報」が発令されたと予想できます。
節電要請は7年ぶり?2015年にも節電要請は起こっていた!
【電力ひっ迫警報】は今年が初となりますが、メディアやニュースで度々7年ぶりの節電要請という話を見ます。初なのに7年ぶり「??」とクエッションが付きましたが、どうやら7年前の2015年に節電要請を行う1歩手前まで話は進んだそうです。
なので、正確には「節電要請」が7年ぶりに上がってきているのではないかと推測できます。事実2015年には節電要請はされず、翌日の予備率が大手電力会社9社の合計で安定の9.1%だったそうで、節電要請はされなかったとのことです。
政府は13日、今夏の電力需要の最盛期に全国どの地域でも節電要請をしないことを決めた。2011年の東日本大震災以降、夏と冬の需要期には節電を要請してきたが初めて見送る。企業や消費者のあいだで節電が定着したうえ、太陽光発電の普及や九州電力川内原子力発電所の再稼働で供給が増えたためだ。
出典:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS13H0X_T10C16A5EAF000/