一時はこのまま独走かと思われた阪神タイガース。
ところが、ペナントレース再開後の6月、連敗でセ・リーグ首位の座を明け渡すなど苦しい時期が続いています。
チームが苦しいとき、頼りになるのはチームを引っ張るキャプテンの存在！
しかし、今年の阪神はキャプテンの話題があまり聞こえてきませんよね。
そこで、2023年阪神タイガースのキャプテン事情を調査。
今年の阪神タイガースで、キャプテンや選手会長を務める選手は誰なのでしょうか？
2023年、阪神タイガースのキャプテンは誰？
阪神の今年のキャプテンって誰なんだろう？
実は、2023年の阪神タイガースにキャプテンはいません。
えっ、キャプテンはいないんですか！
2023年はキャプテン制不採用
昨シーズン、阪神タイガースのキャプテンとしてチームを引っ張ったのは坂本誠志郎捕手でした。
一方で、2023年のキャプテンの話題はあまり聞こえてこないですよね。
実は、2023年の阪神タイガースにキャプテンはいません。
プロ野球チームの場合、キャプテンは必ず置かなければいけない役職ではありません。
チームや監督の方針によって、キャプテン制を採用しないケースはたびたびあるようです。
キャプテン制不採用は岡田新監督の意向
2023年の阪神タイガースがキャプテン制を採用しなかったのは、岡田彰布（おかだ あきのぶ）新監督の意向のようです。
- 2022年10月、岡田監督は報道陣の質問に対し、キャプテン制度について「選手会長との違いがわからない」など否定的ともとれる回答をしている
- 2023年2月、岡田監督は球団OBの藤川球児さんとの対談の中で、「キャプテンはつくらず自分がチームを引っ張る」という主旨の発言をしている
キャプテン制不採用の理由
これまでの岡田監督の発言から、キャプテンを置かなかった理由は次の2つが考えられます。
- キャプテンの役割が明確ではない
- チームを引っ張る役割を担える選手がいない
キャプテンの役割が明確ではない
私たちファンがチームのキャプテンに期待するのは、練習や試合においてその姿勢や言葉などで選手たちを引っ張っていく姿でしょうか。
しかし実は、プロ野球チームに置いてキャプテンという役割に明確な定義はありません。
岡田監督の現役時代にはキャプテン制度がなかったのか、あまり馴染みがない様子。
そのせいもあってか、定義の曖昧なキャプテンという役職の必要性に疑問を持ったようです。
チームを引っ張る役割を担える選手がいない
キャプテンの役割がチームを引っ張ることだとして、岡田監督は「まだその役割を担える選手がいない」という考えのようです。
たとえば、ベテラン選手や年長者はキャプテン候補にならないのでしょうか？
阪神タイガースに所属する選手のうち、最年長は33歳の二保旭（にほ あきら）投手です。
野手に限ると、32歳の梅野隆太郎（うめの りゅうたろう）捕手が最年長になります。
どちらもプロ野球選手として10年以上の経験があります。
しかし、岡田監督の考えでは二保投手や梅野捕手でさえまだベテランとは呼べないとか。
実は、キャプテン制についてはキャプテンに任命された選手の負担やプレッシャーが心配される一面があります。
阪神タイガースにベテランはいないといい、キャプテンを置かず自分がチームを引っ張るという岡田監督。
キャプテン制で選手の負担を増やすより、どの選手にも自分自身の練習やプレーに集中させてあげたいという考えなのかもしれません。
- 2023年の阪神タイガースは、岡田監督の意向によりキャプテンを置いていません。
2023年、12球団のキャプテン事情は？
阪神タイガース以外の球団は、今年どれくらいキャプテン制を採用しているんだろう？
2023年シーズンに特定の選手がキャプテンに就任しているのは、プロ野球セ・パ12球団のうち8球団です。
どちらかというとキャプテン制を採用している球団が多いようですね。
各球団のキャプテン一覧
| 東京ヤクルトスワローズ | 山田哲人 |
| 横浜DeNAベイスターズ | 全体キャプテン 佐野恵太 投手キャプテン 山崎康晃 |
| 阪神タイガース | 不在 |
| 読売ジャイアンツ | 岡本和真 |
| 広島東洋カープ | 不在 |
| 中日ドラゴンズ | 野手キャプテン 大島洋平 投手キャプテン 大野雄大 |
| オリックス・バファローズ | 不在 |
| 福岡ソフトバンクホークス | 柳田悠岐 |
| 埼玉西武ライオンズ | 源田壮亮 |
| 東北楽天ゴールデンイーグルス | 浅村栄斗 |
| 千葉ロッテマリーンズ | 中村奨吾 |
| 北海道日本ハムファイターズ | 不在 |
キャプテン制については、各球団それぞれの形があるようです。
DeNAや中日は、ポジション別にキャプテンを設けています。
阪神のように、特定の選手をキャプテンに任命していない球団も複数あります。
広島カープ「全員キャプテン制」
新井貴浩（あらい たかひろ）監督によれば、今シーズンのカープは「全員キャプテン制」。
チーム全員に「自分がチームを引っ張る」という気持ちを持ってもらいたいという考えのもと、特定の選手をキャプテンに任命していません。
また、選手のまとめ役を選手会長の大瀬良大地（おおせら だいち）投手に一本化するという意図もあるようです。
オリックス「キャプテンの負担を考慮」
2019年に福田周平選手がキャプテンを務めたオリックス。
しかし、翌年からはキャプテン制を不採用にしています。
当時の西村徳文（にしむら のりふみ）監督は、福田選手にかかる負担を考慮し、一選手としてプレーに集中できる環境を整えてあげたかったようです。
やはり、キャプテンという役割は大きなプレッシャーや負担を伴うのでしょうね。
- 2023年に特定の選手がキャプテンに就任しているのは、プロ野球セ・パ12球団のうち8球団です。
2023年、阪神タイガースの選手会長は誰？
じゃあ、阪神の今年の選手会長って誰なんだろう？
選手会長もいないのかな？
2023年、阪神タイガースの選手会長は、近本光司（ちかもと こうじ）選手です。
選手会長は近本光司選手
2021年、阪神タイガースの選手会長に近本光司選手が就任しました。
近本選手は2018年にドラフト指名され、阪神に入団したばかり。
入団からまだ3年目、異例の抜擢だったそうです。
近本選手は入団後すぐにチームの主力選手となっており、社会人も経験していました。
責任感の強さも申し分なかったとか。
その後、近本選手は2022年、2023年と3年連続で選手会長を務めています。
会長としての仕事ぶりが評価されていることが想像できます。
副会長は中野拓夢選手
2023年の選手会副会長には、中野拓夢（なかの たくむ）選手が就任しています。
中野拓夢選手は2020年にドラフト指名を受け阪神に入団。
社会人経験があり、1年目からチームの主力として活躍しています。
近本光司選手と同様に、入団から3年目で責任ある役職を任されたことになります。
- 2023年、阪神タイガースの選手会長は近本光司選手です。
プロ野球の選手会長って、キャプテンと何がちがうの？
今年の阪神にはキャプテンはいないけど、選手会長はいるんですね。
選手会長とキャプテンのちがいってなんだろう？
キャプテンに明確な定義はなく、チームに必ず置かなければいけない役職ではありません。
それに対して、選手会長は12球団すべてに1人必ず置かれる役職です。
選手たちは、労働組合の役割を果たす日本プロ野球選手会という団体に所属しています。
各球団の選手会長には、チームの代表として日本プロ野球選手会と選手たちをつなぐ役割があります。
練習や試合でチームを引っ張るキャプテンとは、また別の役割を求められる役職なのです。
選手会長は、チームの代表
プロ野球選手たちは、日本プロ野球選手会という団体に所属しています。
日本プロ野球選手会は労働組合の役割を持ち、選手たちの地位を守るための組織。
選手の待遇改善や地位向上を目指して、日本野球機構（NPB）に申し入れをしたり球団と交渉をおこなったりします。
選手会長は、各球団の選手たちの意見をとりまとめ、チームを代表して日本プロ野球選手会の会議などに参加します。
練習や試合でチームを引っ張る役割が期待されるのがキャプテンなら、選手会長はグラウンドを離れた部分でもチームの代表として動かなくてはならない役職です。
- チームによって採用不採用が自由なキャプテン制と異なり、選手会長は各球団に1人必ず置かれます。
- 選手会長は、チームの代表として日本プロ野球選手会と選手たちをつなぐ役割を担う役職です。
2023年、12球団の選手会長は？
今年の各球団の選手会長には誰が就任しているのかな？
2023年、12球団の選手会長に就任している選手は以下のとおりです。
| 球団名 | 選手会長名 | 年齢 |
|---|---|---|
| 東京ヤクルトスワローズ | 小川泰弘 | 33 |
| 横浜DeNAベイスターズ | 今永昇太 | 29 |
| 阪神タイガース | 近本光司 | 28 |
| 読売ジャイアンツ | 菅野智之 | 33 |
| 広島東洋カープ | 大瀬良大地 | 32 |
| 中日ドラゴンズ | 柳裕也 | 29 |
| オリックス・バファローズ | 杉本裕太郎 | 32 |
| 福岡ソフトバンクホークス | 今宮健太 | 31 |
| 埼玉西武ライオンズ | 髙橋光成 | 26 |
| 東北楽天ゴールデンイーグルス | 則本昂大 | 32 |
| 千葉ロッテマリーンズ | 益田直也 | 33 |
| 北海道日本ハムファイターズ | 松本剛 | 29 |
そうそうたる顔ぶれですね！
チームの意見を取りまとめたり、選手たちを代表して球団と話をすることもある選手会長。
やはり、相応の実績を持つ選手を選出するケースが多いことがうかがえます。
まとめ
- 2023年の阪神タイガースは、岡田監督の意向によりキャプテンを置いていない
- 2023年に特定の選手がキャプテンに就任しているのは、プロ野球セ・パ12球団のうち8球団である
- 2023年、阪神タイガースの選手会長は近本光司選手である
- 選手会長は、チームによって採用不採用が自由なキャプテン制とは異なり、各球団に1人必ず置かれる役職である
- 選手会長は、チームの代表として日本プロ野球選手会と選手たちをつなぐ役割を担う役職である
キャプテンの存在がチームの支えになることもあるはず。
その一方で、どの選手も過度なプレッシャーを感じることなく自分のプレーに集中してもらいたい気持ちも。
今年の阪神は、岡田監督が引っ張ってくれるのを期待しましょう！
