地震を感じることが多い日本。
地震のニュースを見かけるたびに、不安になったり気を引き締めたりしている人がいるのではないでしょうか。
お子さんがいるご家庭は特に不安かもしれません。
子どもにどんな備えをさせておけばいいのか、気になりますよね。
小学生の子どもでも、防災のためにできることはあるのでしょうか?
実際に地震が起きたとき、子どもにできる行動とは?
子どもができる防災対策についてまとめましたので、お子さんと一緒に防災を考えるきっかけになれば幸いです。
小学生向けの防災対策が知りたい! 子どもにもできることがある?
小学生の子どもでも、防災のために普段からできることはありますか?
子どもが防災のためにできることは、もちろんあります。
子どもができる防災対策の6つの例をご紹介します。
- 家の中の安全な場所・危険な場所を確認する
- 避難場所・家族の集合場所を確認する
- 災害用伝言ダイヤルの使い方を確認する
- 防災グッズ・備蓄品を確認する
- 避難場所とルートを確認する
- 家族オリジナルの防災マニュアルを作成する
1. 家の中の安全な場所・危険な場所を確認する
災害が起きたとき、できるだけ怪我をしないためにどんな行動をとればいいのか確認しておくのは立派な災害対策です。
実は家の中にも危険な場所はいっぱいあります。
危険な場所を避けて安全な場所まで移動できるルートを確認しておきましょう。
家の中の危険な場所の例
- 大きな家具・重たい電化製品の近く
- 割れると危ない窓ガラスの近く
- 落下の危険がある照明器具の下
ゲームで楽しく確認
お勉強のように教えられるだけではこどもは敬遠してしまうかもしれません。
ゲームを取り入れるのは、子どもが飽きるのを防いでやる気を促すおすすめの方法です。
たとえば、「地震だ!」の掛け声を合図に、時間内に家の中の安全な場所へ移動できればセーフ!
できなかったら攻守交替です。
子ども部屋や階段の上など、いろいろな場所をスタート地点に設定してやってみましょう。
もちろん、 走るのはルール違反ですよ!
2. 避難場所・家族の集合場所を確認する
災害が起きたとき、保護者が子どもと一緒にいられるとは限りませんよね。
保護者が一緒にいなくても、子どもが安全な場所まで避難できるようにしておくのも大切です。
下校中に災害にあったら。
公園で遊んでいるときに地震が来たら。
それぞれの状況に応じた適切な避難場所を確認しておきましょう。
家族が再会できる集合場所を決めておく
子どもは小学校に避難、一方保護者は職場の近くの避難所へと、一時的に家族がバラバラになることも考えられます。
仕事中に災害が起きた場合、保護者が避難するだろう避難所を子どもと一緒に確認しておくのもいいでしょう。
お互いに連絡がつかない場合、家族が再会するのに時間がかかることも。
あらかじめ家族の集合場所を決めておき、状況が落ち着いたら移動すると約束しておくのも1つの手段です。
覚えることが多くて大変ですが、クイズ感覚で楽しく確認してみてください。
ランドセルなどにメモを入れておくのもいいですね。
3. 災害用伝言ダイヤルの使い方を確認する
スマホやキッズ携帯を持たせていても、災害時に使えるとは限りません。
そのため、NTTは災害時に伝言が録音できる「災害用伝言ダイヤル(171)」を提供しています。
災害用伝言ダイヤルには体験利用できる日が設けられているので、ぜひ子どもと一緒に使い方を確認しておきましょう。
避難場所と一緒に番号と使い方をメモしておくのもいいですね。
- 毎月1日・15日
- 1月1日~3日
- 防災週間(8月30日の9時~9月5日の17時)
- 防災とボランティア週間(1月15日の9時~21日の17時)
(2023年8月15日確認)
4. 防災グッズ・備蓄品を確認する
避難袋に用意した防災グッズや備蓄品を子どもと一緒に確認するのもおすすめです。
用意した防災グッズの用途を知ることも、防災意識を育てるのに役立つはず。
クイズ形式にするなど、楽しく覚えられるように工夫したいですね。
懐中電灯や携帯ラジオは、使い方を練習しておくと安心です。
期限の近い非常食を実際に食べてみる!
消費期限を確認するついでに、期限の近い非常食は思い切って食べてみるのもいいですね。
実際に食べるつもりできちんと確認してみると、実はお子さんの苦手な食品やアレルギー物質が含まれていることも。
小さな弟・妹が食べるには不向きなものに気づいたりもするでしょう。
次はどんなものをどれくらい用意するのか、子どもと一緒に楽しみながら考えてみましょう。
5. 避難場所とルートを確認する
家族で確認した避難場所まで実際に歩いてみるのも、防災のために子どもができることの1つです。
ただ歩くだけではなく、安全だと思われる道を選んで移動する練習です。
地図を手に危険な場所を書き込んだり、移動途中に余震があったらどこに避難するか相談したりしながら歩きます。
どのくらいの距離があるか、到着まで何分かかるか、実際に経験しておきましょう。
6. 「〇〇家の防災マニュアル」を作成する
あなたの家族オリジナルの防災マニュアルを作っておくのもおすすめです。
災害が起きたときに取るべき行動、避難所の場所、家族の集合場所などをまとめて書き記しておきます。
小学校高学年の子どもなら、マニュアルの作成を担当してもらうのもいいですね。
逆に小学校低学年以下の小さな子どもには、「地震があったときのお約束」などとして最低限のことをわかりやすく覚えてもらいましょう。
防災のために子どもができることの6つの例
- 家の中の安全な場所・危険な場所の確認
- 避難場所・家族の集合場所の確認
- 災害用伝言ダイヤルの使い方の確認
- 防災グッズ・備蓄品の確認
- 避難場所とルートの確認
- オリジナルの防災マニュアルの作成
地震が起こったとき、子どもにできることは何がある?
実際に地震が起こったら、子どもには何ができますか?
地震が起きたとき、子どもが自分の身を守るためにできる行動の3つの例です。
- 崩れそうなもの・倒れそうなものから離れる
- 室内でもスリッパや靴を履く
- 安全な場所に落ち着いて移動する
事前に家族で確認したことを思い出して行動できるといいですね。
崩れそうなもの・倒れそうなものから離れる
崩れたり倒れたりしそうなものから離れるのは、室内にいても屋外にいてもできる命を守るための行動です。
子どもにもできることなので、よく話し合っておきましょう。
室内にいた場合
室内なら、大きな家具や重たい電化製品のない場所に移動しましょう。
照明器具が頭の上から降ってくるケースも考えて。
家の中の危険な場所を一緒に確認したことは、ここできっと役立つはずです。
倒れてくるものから咄嗟に身を守る方法
素早い行動が大切です。
状況に応じて行動しましょう。
- 頑丈な机やテーブルが近くにあれば下に潜る
- 家具や電化製品・窓ガラスなどのない廊下に逃げる
- 布団や座布団など手の届く場所にあったものを頭に乗せて体を丸める
屋外にいた場合
屋外にも崩れたり倒れたりする可能性のあるものはいろいろあります。
災害時のニュースで、大きな木が折れて倒れたり、工事現場の足場が崩れたりしているのを見かけますよね。
崩れそうな建物・足場・ブロック塀・大木などから離れた場所に移動しましょう。
前後左右だけでなく、頭上に注意するのも忘れないように話し合っておきましょう。
外が危険なら、銀行など頑丈で崩れる心配が少ないと考えられる建物の中に一時避難しても。
安全を確保できそうな建物を普段から確認しておくといいですね。
室内でもスリッパや靴を履く
室内で災害に遭ったら、移動する前にスリッパや靴を履くのも子どもができることの1つです。
割れたガラスなどを踏んで怪我をするのを防ぐためです。
スリッパがなくて玄関から離れた場所にいた場合、持ち帰った上履きや古くなった運動靴が近くにないか思い出してみましょう。
子ども部屋にスリッパや古い靴を常に置いておくのもおすすめの防災対策です。
安全な場所に落ち着いて移動する
揺れがやんで足元の安全が確保できたら、家族で確認しておいたルートを使って家の中の安全な場所に移動しましょう。
状況に応じて屋外にも避難できるように、玄関や部屋のドアを開けて外へのルートの確保もしておきます。
余震の可能性を忘れず、十分に注意しながら行動するのが大切です。
学校や塾で地震が起こった場合は、先生や職員の指示に従って移動します。
大きな声を出したり走ったりせず、落ち着いて行動するのも子どもができる大切なことの1つ。
家族で確認した内容や学校の避難訓練を思い出して、慌てずに行動できるといいですね。
地震が起きたとき、子どもができる行動の例
- 崩れそうなもの・倒れそうなものから離れる
- 室内でもスリッパや靴を履く
- 安全な場所に落ち着いて移動する
子どもの防災教育のために利用できるものは?
子どもと防災の話をするときに、何か利用できるものはありますか?
地方自治体などが、子どもや小学生向けの防災ハンドブックを配布している場合があります。
子ども向け防災ハンドブック
東京都大田区や横浜市戸塚区など、子ども向けの防災ハンドブックを配布している地方自治体があります。
災害時に自分の命を守るための行動が、子どもにもわかりやすくまとめられた冊子です。
イラストも多く読みやすいことが多いので、子どもも関心を持ってくれるかも。
役所で配布していることもありますし、ウェブサイトからダウンロードできるケースもあるようです。
- 地方自治体などが、子どもや小学生向けの防災ハンドブックを配布していることがあります。
まとめ
- 防災のために子どもができることには、
「家の中の安全な場所・危険な場所の確認」
「避難場所・家族の集合場所の確認」
「災害用伝言ダイヤルの使い方の確認」
「防災グッズ・備蓄品の確認」
「避難場所とルートの確認」
「オリジナルの防災マニュアルの作成」
などがある - 地震が起きたとき、子どもができる行動には
「崩れそうなもの・倒れそうなものから離れる」
「室内でもスリッパや靴を履く」
「安全な場所に落ち着いて移動する」
などがある - 地方自治体などが、子どもや小学生向けの防災ハンドブックを配布していることがある
防災のために、日ごろから子どもができることはいろいろありそうです!
夏休みなどの長期休暇や防災の日をきっかけに、家族で話し合っておきたいですね。