最近よく聞く単語に「オールドメディア」「ニューメディア」というものがあります。
オールドメディアとニューメディアというのはいったい何のことをさすのでしょうか。
2つの違い、どちらが良いのか、今後オールドメディアは衰退していくのか?などについて調べてまとめました。
メディアとは?
オールド(Old)は古い、ニュー(New)は新しいという意味ですが、そもそもメディア(Media)とはどういう意味なのでしょうか。
よく耳にする単語なので、意味は何となく分かる!という方も多そうですが、メディアとは日本語に訳すと「媒体」という意味になります。
媒体?
メディア(媒体)はさらに「情報を”記録”する」という意味で使われる場合と「情報を”伝達”する」という意味で使われる2つの場合があります。
記録するという意味でメディアが使われた場合、対象はUSBメモリやSDカードなど、情報を記録する物がこちらのメディアの意味にあたり、伝達するという意味でメディアが使われる場合、対象は新聞、テレビ、ラジオなどがこちらに該当します。
今回のオールドメディア、ニューメディアで使用されているメディアの意味は後者になります。
オールドメディアとは?
現代ではスマートフォンやパソコンなどを通じて使用することができるインターネットが広く普及し、手軽に様々な情報を得ることができる時代になりました。ですが、スマートフォンなどのインターネットが主流ではなかった時代、人々はなにで情報を得ていたのでしょうか。
テレビとか新聞ですかね?
そのとおりです!
オールドメディアとは、新聞紙、雑誌、テレビ、ラジオなどのことをさします。
インターネットなどのデジタルメディアが普及するよりも前から情報を伝達する手段として長い歴史を持っており、デジタルメディアよりも昔からある「古い」という意味を兼ねて、オールドメディアと名付けられることになりました。
これらのメディアは「4大マスメディア」などとも呼ばれています。
では、これらの4大マスメディアを含むオールドメディアには、どのような利点と欠点があるのでしょうか?
【利点】形として残すことができる
新聞紙や雑誌など、紙として実体が残っているものは、実体が無くならない限り残り続けるものです。デジタル上にしか存在しない情報は、ボタン1つで簡単に消去することができますが、新聞紙などの物体として世間に普及したものはデジタルの情報よりも完全に消去することが難しいですよね。
デジタルの情報も1度出回ってしまえば確実に消去することは難しいのですが、こういう時はアナログの強みがより一層発揮されます。
【利点】情報源(ソース)が分かる
SNSなど通じて発信される情報は、どこの誰が発信したのか分からないものもありますが、テレビや雑誌などはそれらを生業としているプロが携わっています。必ずしも公正な目線から見た情報だけが発信されているとは限りませんが、賃金が発生している以上、無責任な情報を発信することも難しいでしょう。
新聞紙や雑誌などは出版している出版会社があり、テレビやラジオは放送している放送局があります。下手な情報を流してしまうと世間からの不信感を買うことになり、最悪の場合、存続が難しくなります。こういったリスクがあることからも、オールドメディアはある程度信憑性がある情報を発信しているのではないでしょうか。
【欠点】物として残る
見方を変えれば、形として残るということは欠点になります。現代は「ミニマリスト」や「断捨離」などという言葉が流行しているように、物が増えることに抵抗を持っている方も増えてきています。雑誌や新聞紙などは、毎日毎月発行されるものも多く、物を多く持ちたくない現代人にとって置き場所に困る媒体でもあります。
そういう観点からも現代は新聞を取らない、雑誌は買わない、という若年層の方も多いそうです。
【欠点】情報にタイムラグがある
テレビであれば、リアルタイムで最新の情報を放送することもできますが、新聞や週刊誌などは、情報が発信された翌日、1週間後と、発信する情報にタイムラグが生じます。凄まじい速さで更新される情報に発信が追いつかず、本当に知りたい情報をリアルタイムで知ることが出来ないため、オールドメディアを活用するにしても、いろいろな情報源を使って情報を収集することが大切です。
【欠点】印象操作される可能性がある
1つの議題に対して、良い部分もあるのに悪い部分だけを切り取って発信することで、事実が歪曲される可能性があります。オールドメディアだけに限った話ではありませんが、1つの議題に対して様々な角度から情報を集めることが本当に正しい情報を得る上で大切なことかもしれません。
絶対に正しい!というメディアは存在しないということですね
ニューメディアとは?
では、ニューメディアとはいったいどのようなものなのでしょうか。
新聞やテレビはオールドメディアなんですよね。もうインターネットくらいしか残ってなくないですか?
そうですね
ニューメディアとは、インターネットの普及に伴って頭角を現してきた比較的新しい媒体です。
一方的に情報を大人数へ発信することが特徴的なオールドメディアに対して、ニューメディアは双方向に情報をやりとり、情報を拡散できることが特徴的です。
ニューメディアには、ソーシャルメディア(XやFacaBook、Instagram等)、オンラインニュースサイト、ブログ、ストリーミングサービス、モバイルアプリなどが該当します。
特徴も踏まえながらニューメディアの利点と欠点を見ていきましょう。
【利点】さまざまな角度からの情報が得られる
ニューメディアの利点は、なんといっても様々な角度から情報を得られることです。
1つの知りたい情報に対して、色々な方が様々な角度から情報を発信しているため、判断材料が偏りづらい傾向があり、疑問に思ったことを情報の発信相手に直接聞くことができます。
このことが原因で論争になったりもしますが、違う意見を双方でぶつけあえるというのは利点の1つなのではないでしょうか。
【利点】リアルタイムで更新される
常にめまぐるしい速さで情報が更新されていく現代。リアルタイムに更新されていくニューメディアの情報は強みですよね。
情報の拡散もオールドメディアに比べると非常に速いイメージがあります。
【欠点】間違えたことも拡散されていく
情報の拡散が速い反面、もし拡散されていた情報が誤りのあるものだった場合はどうなるのでしょう。
多くの人が目に止まった情報が実は誤りだった、となると全員に訂正情報を拡散することが難しくなります。拡散力がある反面、間違えた情報も拡散されてしまう可能性があるため、拡散された情報を鵜呑みにしないことを意識しなければなりません。
【欠点】情報が多すぎる
ニューメディアは発信する人も多いので、とにかく情報量が多いのも特徴です。
影響力のある方が発信した情報は拡散されやすく、その方の情報が誤っていれば、誤った情報が物凄い速さで広まります。
目に付きやすい情報というのは、影響力のある方が発信する場合が多く、何が正しくて何が間違っているのか、情報の取捨選択が難しいのもニューメディアの欠点といえます。
オールドメディアが衰退?今後はどうなっていく?
オールドメディアが衰退?無くなってしまうんですか?
オールドメディアは情報の発信が一方的なもののため、世間で言われている情報と正反対な情報がオールドメディアで流されたとしても、情報を受け取るだけのこちらからは反論することができません。
こういったオールドメディアに対しての反論がネット上で騒がれ、現在オールドメディアに対する不信感を募らせた人々がネット上で声をあげはじめています。
これらが「オールドメディアは衰退している」という声に繋がっていますが、まだまだオールドメディアしか見ていないという世代は多く、オールドメディアの支持も厚いです。
音が無くて寂しいという理由でテレビを付けっぱなしにしている人もいますよね
現在はオールドメディアもデジタル化しているものが多く、新聞もネットで読むことができます。
デジタルで新聞を読んだことがあります!
テレビも見逃し配信などの機能を設け、スマホで視聴することが可能ですよね
なので、オールドメディアに対する衰退を感じている人は確かに多いですが、完全に無くなってしまう可能性は低いと思われます。
ただ、今後何かしらの対策を講じていかなければ、オールドメディアに対する反発の声はさらに大きくなってくことは免れないでしょう。
結局どっちが良いの?
オールドメディア、ニューメディアどちらのメディアにも利点と欠点があり、どっちが良いのか?とは一概にいえません。
デジタル社会と呼ばれる今、誰もがネットを通じて自由に自分の意見を発信できる時代になりました。ですがその情報が本当に正しいのかは自分の目で判断しなければいけません。
オールドメディアにしても、テレビや雑誌が発信している情報だから正しいんだ!と情報を鵜呑みにしてしまうのは早計です。
大切なのは、それぞれのメディアを活用して情報を集め、自分の頭で何が正しくて、何が間違っているのかを見極める能力を身につけることだと思います。
まとめ
- オールドメディアとは新聞紙、雑誌、テレビ、ラジオなどの4大メディアのこと
- ニューメディアとはインターネットなどのデジタル技術を活用した情報発信・共有できる媒体のこと
- オールドメディアの利点は形として残すことができること、情報源が分かることなどがある
- オールドメディアの欠点は物として手元に残ること、情報にタイムラグが生じること、印象操作される可能性があることなどがある
- ニューメディアの利点はさまざまな角度から情報が得られること、リアルタイムで更新されることなどがある
- ニューメディアの欠点は情報の拡散が速すぎるがゆえに間違えた情報も拡散されること、情報が多すぎることなどがある
- オールドメディアに衰退を感じている人は多いが、完全に無くなることはないと思われる
- オールドメディアとニューメディアのどちらが良いというわけではなく、受取手がきちんと情報の取捨選択をする必要がある
今回はオールドメディアとニューメディアの違いについて調べてみました。
現代は情報も多く、何が本当で何が嘘なのか?ということを自分の頭を使って考えていかなければいけません。正しい情報を見極めるためにも、オールドメディアとニューメディア、両方をうまく使い分けていきたいですよね。