今江新監督の下、新しいスタートを切ろうというところで選手間のパワハラが発覚。
通称”楽天イーグルス”こと東北楽天ゴールデンイーグルスには、来季に向けてあらゆる意味でチームの立て直しが求められます。
そんな楽天イーグルスですが、もともとのチーム名や前身となった球団の名前が気になっている方もいるようですね！
そこで今回の記事では、東北楽天ゴールデンイーグルスの創設にまつわる疑問についてまとめてみようと思います。
楽天イーグルスの昔の名前は何？
楽天イーグルスって、以前はなんていうチーム名だったんですか？
楽天イーグルスの正式名は「東北楽天ゴールデンイーグルス」ですが、創立以来この球団名が変わったことはありません。
楽天イーグルスの球団名は変わったことがない
”新しい印象”から生まれた勘違い
東北楽天ゴールデンイーグルスのチーム名には、伝統ある読売ジャイアンツや阪神タイガースなどとくらべてまだ新しい印象がありますよね。
オーナー企業の楽天グループも若い企業なので当然です。
だからこそ、もともとあった球団がどこかで東北楽天ゴールデンイーグルスの名前に変わったのだろうと考えている人も多いと思います。
たとえば福岡ソフトバンクホークスも、もともとは福岡ダイエーホークスという名前の球団でしたね。
現在のチーム名で創設
実際は、東北楽天ゴールデンイーグルスは誕生したときから「東北楽天ゴールデンイーグルス」なんです。
もともとあったチームの名前が変わったわけではなく、東北楽天ゴールデンイーグルスという名前の球団が新しく作られたのです。
現在も正式名は変わらず、東北楽天ゴールデンイーグルスは楽天イーグルスの通称で親しまれています。
そのため、楽天イーグルスに昔の名前はありません。
- 楽天イーグルスに昔の名前はありません。
「東北楽天ゴールデンイーグルス」の正式名は、創立以来変わったことがないからです。
楽天イーグルスに前身となったチームはないの？
楽天イーグルスは新しく生まれたチームなんですね。
前身となったチームもないんですか？
楽天イーグルスに前身にあたるチームはありません。
ただ、楽天イーグルス創設のきっかけになったのは、オリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズの2チーム間に起こった合併問題でした。
前身となったチームはない
創設のきっかけは合併問題
楽天イーグルス創設のきっかけは、オリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズの合併です。
| 当時の球団名 | 現在の球団名 |
|---|---|
| オリックス・ブルーウェーブ | オリックス・バファローズ |
| 大阪近鉄バファローズ | （吸収合併により消滅） |
12球団存続のために生まれた新球団
合併が実現すれば球団数が1つ減ってしまいます。
そうなれば、行き場を失う選手も出てくるでしょうし、日本のプロ野球の将来にも影を落とすかもしれません。
そこでプロ野球選手会は、セ・パ12球団の存続のために新規球団参入などを求めて行動を起こしました。
その結果、名乗りをあげた企業のうち楽天の日本プロ野球新規参入が認められ、東北楽天ゴールデンイーグルスが誕生します。
つまり、楽天イーグルスはもともとあったチームの合併がきっかけで生まれた、まったく新しいプロ野球チームということになります。
- 楽天イーグルスの前身にあたるチームはありません。
- 楽天イーグルスはもともとあったチームの合併がきっかけで生まれた、まったく新しいプロ野球チームです。
楽天イーグルスの創設メンバーにはどんな選手がいた？
楽天イーグルスができた直後には、どんな選手が所属していたんですか？
楽天イーグルス初めての公式戦には、
- 岩隈久志投手
- 関川浩一選手
- 山﨑武司選手
- 礒部公一選手
- 飯田哲也選手
らが先発出場しています。
楽天イーグルスのおもな創設メンバー
2004年に誕生した東北楽天ゴールデンイーグルスは、2005年のシーズンに球団初試合を迎えます。
このとき先発メンバーとして試合に出場したのは、次の10選手です。
| 選手名 | 前所属チーム名 | 入団経緯 |
|---|---|---|
| 関川浩一 | 中日ドラゴンズ | 無償トレード |
| 高須洋介 | 大阪近鉄バファローズ | 分配ドラフト |
| 川口憲史 | 大阪近鉄バファローズ | 分配ドラフト |
| ルイス・ロペス | モントリオール・エクスポズ | 入団オファー |
| 山﨑武司 | オリックス・ブルーウェーブ | 入団オファー |
| 礒部公一 | 大阪近鉄バファローズ | 分配ドラフト |
| 酒井忠晴 | 中日ドラゴンズ | 無償トレード |
| 藤井彰人 | 大阪近鉄バファローズ | 分配ドラフト |
| 飯田哲也 | ヤクルトスワローズ | 無償トレード |
| 岩隈久志 | オリックス・バファローズ | 金銭トレード |
楽天イーグルスの創設メンバーには、おもにこんな選手たちがいたようです。
- のちにメジャーリーグでも活躍した岩隈久志投手
- 阪神タイガースや中日ドラゴンズでもプレーをした関川浩一選手
- オリックス・ブルーウェーブを自由契約になった山﨑武司選手
- 大阪近鉄バファローズ最後の選手会長だった礒部公一選手
- ヤクルトスワローズの黄金期に活躍した飯田哲也選手
楽天イーグルスは創設メンバーをどうやって集めたの？
まったく新しい球団だった楽天イーグルスの創設メンバーって、どういう経緯で入団したんですか？
楽天イーグルスの創設メンバーは、
- 選手分配ドラフト
- 新人ドラフト会議
- トレード（無償・金銭）
- 他チームを自由契約になった選手の獲得
- 外国人選手の獲得
などの経緯で集められたようです。
選手分配ドラフト
開幕戦先発メンバーの入団経緯にも目立つ分配ドラフトとは、合併前のオリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズに所属していた選手たちの所属先を決定した”選手分配ドラフト”のことです。
両球団の選手たちはこのドラフトによって、近鉄を吸収合併したオリックス・バファローズと新規参入の東北楽天ゴールデンイーグルスのどちらかに分配されることになりました。
この分配ドラフトは、オリックス・バファローズが先に選手を選択できるルールでおこなわれたとか。 そのため、楽天イーグルスの戦力は大きく劣る結果となったようです。
選手の意向反映も
分配ドラフトには、選手の意向が反映された部分もあったようです。
吸収合併という経緯上、大阪近鉄バファローズの選手の中にはオリックス・バファローズへの入団に対して複雑な思いを持つ人もいました。
大阪近鉄バファローズの選手会長として奔走した礒部公一選手や、楽天の開幕戦で先発した岩隈久志投手もその1人です。
岩隈久志投手は分配ドラフトでオリックス・バファローズに指名されたものの自らトレード移籍を志願。
金銭トレードで楽天イーグルスに入団することになりました。
- 楽天イーグルスの創設メンバーは、選手分配ドラフトや無償または金銭トレードなどで入団が決まった選手たちでした。
楽天イーグルス創設メンバーで、今も現役の選手はいる？
創設直後の楽天イーグルスに在籍していた選手はもうみんな引退してしまったのかな。
まだ現役でプレーしている選手はいますか？
楽天イーグルスの創設メンバーは、2020年までに全員現役を引退しています。
最後に現役生活を終えたのは、岩隈久志投手でした。
楽天で引退を迎えた最後の創設メンバー
牧田明久選手
大阪近鉄バファローズから分配ドラフトで楽天イーグルスに入団した牧田明久選手が、2016年に戦力外通告を受け現役を引退しました。
2005年の創設時から2016年まで楽天イーグルスに在籍した牧田明久選手。
チームに残っていた最後の創設メンバーでした。
引退後は指導者として楽天イーグルスにかかわっており、2024年の楽天イーグルス二軍外野守備走塁コーチにも決定しています。
最後に現役を引退した創設メンバー
岩隈久志投手
すでに楽天イーグルスを離れていましたが、創設メンバーのうち最後まで現役でプレーしたのは岩隈久志投手でした。
分配ドラフトでオリックス・バファローズの指名を受けたもののオリックスでのプレーを拒否、金銭トレードで楽天イーグルスに移籍した岩隈投手です。
岩隈投手の引退をもって、楽天イーグルス創設メンバー全員が現役引退となりました。
2012年に楽天イーグルスからメジャーリーグに挑戦した岩隈投手は、2020年オフに読売ジャイアンツで現役生活を終えています。
最後の所属チームは楽天イーグルスではありませんでしたが、引退会見では東北のファンに対する思いも口にしています。
大阪近鉄バファローズ消滅後に入団した楽天イーグルスに対して、強い思い入れがあったのを感じます。
- 楽天イーグルスの創設メンバーは、2020年までに全員現役を引退しています。
- 最後まで楽天イーグルスに在籍していた創設メンバーは牧田明久選手、最後まで現役でプレーしたのは岩隈久志投手でした。
まとめ
- 東北楽天ゴールデンイーグルスの名前は創立以来変わったことがない
- 楽天イーグルスの前身にあたるチームはない
- 楽天イーグルスはオリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズの合併がきっかけで生まれた新球団
- 楽天イーグルスの創設メンバーには、岩隈久志投手・山﨑武司選手・礒部公一選手らがいた
- 楽天イーグルスの創設メンバーは、選手分配ドラフトや無償または金銭トレードなどで入団が決まった
- 楽天イーグルスの創設メンバーは、2020年までに全員現役を引退
- 最後まで楽天イーグルスに在籍していた創設メンバーは牧田明久選手
- 最後まで現役でプレーした創設メンバーは岩隈久志投手
まだ歴史の新しいチームでありながら、すでに日本一も経験している楽天イーグルス。
もう一度チームが結束すれば、東北のファンが盛り上がる試合ももっと増えるかもしれませんね。
