大杉漣さんが撮影に参加した最後のドラマと遺作映画となった9本の作品

大杉漣さんの出演した数々のドラマや映画。
印象深いのはどの作品ですか?
あなたのお気に入りの作品はどれでしょう。

大杉漣さんのウェブサイト「大杉漣記念館」が、大杉さんの命日でもある2月21日をもって閉鎖されるそうです。
「大杉漣記念館」には、大杉さんの写真やコラムのほか出演作の記録も紹介されています。
非常に多くの作品に出演されていたのだとあらためて感じます。

大杉漣さんが出演したさまざまな作品のうち、最後のドラマ、遺作となった映画についてご紹介したいと思います。

大杉漣さん
目次

大杉漣さんにとって、最後のドラマとなった作品は?

大杉漣さんの出演作のうち、大杉漣さんが最後に撮影に参加したドラマは、

「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」です。

「バイプレイヤーズ」は、大杉さんが亡くなる前日の夜までロケ先で撮影に参加していたテレビドラマ。
俳優大杉漣の最後の姿がおさめられており、大杉漣さんの「最後のドラマ」といえるでしょう。

「バイプレイヤーズ」ってどんなドラマ?

放送日時と放送局

「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」は、

2018年2月7日から3月7日まで、テレビ東京系列で毎週水曜日の夜9時54分から放送されていたテレビドラマです。

実は第1シリーズ「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」が2017年1月に放送済み。
前作は深夜帯の放送でしたが、第2シリーズは視聴者数の多いプライムタイムに昇格しています。
1作目の好評ぶりと2作目に寄せられた期待の高さがうかがえます。

出演者

「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」の主な出演者は以下の5人です。

遠藤憲一・大杉漣・田口トモロヲ・松重豊・光石研

バイプレイヤーとは脇役という意味だそうですが、まさにドラマや映画に欠かせない名脇役の名前がずらりと並んでいます!
ちなみに、公式ウェブサイトのキャスト紹介には「あいうえお順」という注釈が付いており、5人の出演順に序列はないようです。

左から松重豊さん・大杉漣さん・田口トモロヲさん・光石研さん・遠藤憲一さん

どんなドラマ?

「バイプレイヤーズ」の第2シリーズは、朝ドラで共演することになった5人の俳優たちが無人島やロケ地で共同生活を送ることになるストーリー。

「バイプレイヤーズ」というドラマの大きな特徴は、
大杉漣さんたち俳優陣がそれぞれ本人役を演じているという点でしょう。

また、役所広司さんや寺島しのぶさんなど豪華な顔ぶれが追加キャストとして発表されるのも面白いところでした。

大杉漣さんの役柄

「バイプレイヤーズ」で大杉漣さんが演じるのは、名バイプレイヤー大杉漣本人。
5人の中では最年長で「リーダー」と慕われる立場でありながら、少し頼りないところもあるというキャラクターです。

大杉漣さんの出演作のうち、大杉漣さんが最後に撮影に参加したドラマは、
「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」でした。

「バイプレイヤーズ」にまつわるエピソードは?

  • 大杉漣さん急逝後に放送された最終回
  • 「バイプレイヤーズ」メンバーとの絆

以上の2つのエピソードをご紹介しようと思います。

大杉漣さん急逝後に放送された最終回

大杉漣さんが体調の異変を訴えたのは、「バイプレイヤーズ」の撮影で訪れていたロケ地のホテルでした。
このとき撮影はまだ半ば。
最終回を含めた残り2話が未完成だったそうです。

テレビ局やスタッフはなんとか最終回の放送にこぎつけるために奔走。
脚本を修正し、大杉さんのオフショットを使用するなどの対応をとることで、「バイプレイヤーズ」は無事に最終回まで放送されたといいます。

「バイプレイヤーズ」メンバーとの絆

「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」の中心メンバーである遠藤憲一さん、大杉漣さん、田口トモロヲさん、松重豊さん、光石研さん。
(※第1シリーズに出演した寺島進さんは、残念ながらスケジュールの都合で出演できなかったそうです)

彼らには、5人で作ったLINEグループがあったといいます。
大杉さんが体調の異変を知らせたのも、そのグループトークだったとか。
メッセージでやりとりした松重豊さんらが病院に付き添ったようです。

「バイプレイヤーズ」はその後映画化され、舞台挨拶では出演者の口から何度も大杉さんの名前が飛び出しました。
「バイプレイヤーズ」という作品に思い入れを持ち、映画化の夢も口にしていたという大杉さん。
共演者の方々のことが本当に大好きだったと、大杉さんのご家族がSNSに投稿しています。

大杉漣さんが亡くなったとき「バイプレイヤーズ」の撮影はまだ半ばでしたが、脚本を修正するなどして最終回まで放送されました。
また、LINEグループを作成するなど「バイプレイヤーズ」メンバーの絆は強く、大杉漣さんはメンバーのことが大好きだったそうです。

大杉漣さんの出演作のうち、最後に放送されたドラマは?

大杉漣さんが出演したドラマのうち、最後に放送された作品は、

「BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ-」です。

大杉漣さんが最後に撮影に参加したドラマは「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」でした。

一方で、すでに撮影を済ませ、オンエアの日を待っていた作品も複数あったようです。

「バイプレイヤーズ」の最終回が放送されたあとも、大杉漣さんが出演した作品がいくつか新作として放送されました。
そのうち、最後に放送があったのが、「BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ-」だったようです。

「BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ-」ってどんなドラマ?

放送日時と放送局

「BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ-」は、

2019年2月17日から3月24日まで、MBSで毎週日曜日の深夜0時50分から放送されていたテレビドラマです。

TBS系列各局でも遅れて放送されました。

出演者

「BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ-」の中心となる出演者は以下の6名です。

白洲迅・柾木玲弥・花沢将人
岡本夏美・松田るか・坂ノ上茜

ほかに小沢仁志さんや中野英雄さん、岩城滉一さんといったベテラン勢も顔をそろえました。
大杉漣さんは、友情出演としてクレジットされています。

どんなドラマ?

ストーリーの中心になるのは不始末を起こした3人の若いヤクザ。
組長命令で性転換&全身整形をさせられたのち、女性アイドルとしてデビューすることになる彼らの葛藤が描かれています。
週刊ヤングマガジンで連載された漫画「Back Street Girls」を実写ドラマ化したものです。

大杉漣さんの役柄

大杉漣さんは、岡本夏美さん演じるアイリが通う小料理屋の店主を演じていたようです。
今作は「BACK STREET GIRLS ゴクドルズ」として映画も公開されており、大杉さんは映画とドラマ両作品に出演しています。

大杉漣さんが出演したドラマのうち、最後に放送された作品は、
「BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ-」でした。

大杉漣さんの遺作映画は?

大杉漣さんが撮影に参加し、亡くなったあとに公開された遺作映画は、現在までに以下の9作品があります。

  • 「返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す」
  • 「神楽鈴の鳴るとき」
  • 「雨の首ふり坂」
  • 「教誨師」
  • 「恋のしずく」
  • 「世界一と言われた映画館 酒田グリーン・ハウス証言集」
  • 「BACK STREET GIRLS ゴクドルズ」
  • 「梅子」
  • 「モルエラニの霧の中」

最後の映画撮影

大杉漣さんが最後に撮影に参加した映画は、

「BACK STREET GIRLS ゴクドルズ」だといわれています。

前述の実写ドラマ化に先駆けて2019年2月8日に公開されました。

出演者の岡本夏美さんは、大杉さんと共演したときのエピソードを映画の舞台挨拶で披露しています。
楽屋で写真撮影をお願いすると、名前を呼びながら笑顔で応じてくれたのだとか。

遺作映画の詳細

「返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す」

公開日 2018年6月30日

2017年8月にNHK BSプレミアムで放送されたスペシャルドラマが、映画版として再編集された作品。
沖縄返還交渉の最前線に立った実在の外交官を井浦新さんが演じました。

大杉漣さんは駐米大使植田啓三役で出演。
鉛筆と湯飲みを使うシーンのために自宅で練習を繰り返していたといいます。
撮影本番に一発でOKが出たあとは、子どものように喜んでいたとか。

「雨の首ふり坂」

公開日 2018年7月21日

CS放送「時代劇専門チャンネル」の開局20周年記念作品として制作された中村梅雀さん主演の任侠時代劇。
東京・渋谷のユーロスペースで、1週間限定で上映されています。

撮影は2017年9月におこなわれ、大杉漣さんは主人公の命を狙う藪塚の半蔵という役柄を演じました。

「神楽鈴の鳴るとき」

公開日 2018年8月18日

国の重要無形民俗文化財に指定された「河口の稚児舞」をモチーフに描かれた作品。
「千と千尋の神隠し」などの制作にスタッフとしてかかわった増山修さんが原案・脚本・製作総指揮を務め、各地で上映会が開催されました。

物語の中心は、稚児舞の舞手である少女と子供のいない夫婦。
大杉漣さんは、両親を亡くした少女を養子に迎えてくれるよう夫婦に頼む夫の父親を演じます。

「教誨師」

公開日 2018年10月6日

大杉漣さん最後の主演映画。
大杉さんはエグゼクティブプロデューサーも務めており、最初で最後のプロデュース映画となりました。

大杉さんは受刑者を改心に導く教誨師という役割を担う牧師の役を演じています。
死刑囚たちに寄り添いながらも苦悩する姿が、ほぼ教誨室での会話劇という形で描かれています。

「恋のしずく」

公開日 2018年10月20日

日本酒の酒造を舞台に主人公の成長を描くストーリー。
川栄李奈さんが今作品で初めて映画の主演を務めています。

大杉漣さんは酒造の蔵元を演じています。

「世界一と言われた映画館 酒田グリーン・ハウス証言集」

公開日 2019年1月5日

「世界一の映画館」と評された伝説の映画館、山形県酒田市の「グリーン・ハウス」。
大火災の火元となり消失してから40年を経て、「グリーン・ハウス」を愛した人々の言葉が大杉漣さんのナレーションにのせて紡がれていきます。

大杉さんは、2013年に山形放送開局60周年記念作品に出演したことがきっかけで今作への参加が決まったそうです。

「梅子」

公開日 2019年3月2日

内藤隆嗣監督の「吾郎の新世界」という作品が公開されるにあたって同時上演されることになった作品。
2009年のイベントのために撮影されたという菅田俊さん主演の作品で、大杉漣さんも出演していました。

公開された予告では、「大杉漣、幻の未公開映画」と紹介されています。

「モルエラニの霧の中」

公開日 2021年2月6日

北海道室蘭市に移住した坪川拓史監督が、街の人々から実際に聞き取ったエピソードをもとに7つの物語を執筆し映画化しました。
大杉漣さんも室蘭を訪れ撮影に参加したそうです。

度重なる撮影中断を乗り越え、5年の歳月をかけて完成にこぎつけたという作品です。

大杉漣さんの遺作となった映画は、現在までに9作品公開されています。

まとめ

  • 大杉漣さんが最後に撮影に参加したドラマは、「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」である
  • 撮影半ばで大杉漣さんが急逝するも、「バイプレイヤーズ」は脚本を修正するなどの対応をとって最終回まで放送されている
  • 大杉漣さんと「バイプレイヤーズ」に出演した俳優たちは、LINEグループを作って交流を深めていた
  • 大杉漣さんの出演作のうち、最後に放送されたドラマは「BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ-」である
  • 大杉漣さんの遺作映画は、これまで8作品が公開されている
  • 大杉漣さんが最後に撮影に参加した映画は、「BACK STREET GIRLS ゴクドルズ」だといわれている

大杉漣さんが亡くなったあとに公開された作品の数に驚きました!
大杉さんは誰もが知る有名俳優になった今でも、大作に限らずさまざまな作品に精力的に出演していたようです。
大杉漣という俳優さんは、多くの作品のなかに生きているんですね。

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