担任が小学2年生にいじめ行為!先生によるいじめは実際にどのくらい起きているのか?

本当はいじめがないように目を光らせる役目である先生が、いじめをする側になるなんて許せないことです。

いじめられた本人も心の傷を負うことになりますし、周りの生徒も先生がいじめをする事実に不安や恐怖を感じていたかと思います。

実は私も小学生の頃、暴言や暴力をふるい、授業を放棄し提出物を破るなど・・今思えばありえない先生が担任だったことがあり、他人事だとは思えません。
今回は「教師によるいじめが実際にどのくらい起きているのか」などを調査してみました。

目次

先生によるいじめは実際にどのくらい起きているの?

先生からのいじめがどのくらいあったかを具体的な数字で表しているものは見つけることはできませんでした。

しかし、東京での体罰や行き過ぎた指導又は不適切な指導、暴言等について全生徒と全教員にアンケートをとった結果を見つけることができました。

まず令和2年の報告数は以下の通りです。

区市町村立&都立学校学校総数報告があった学校報告数
小学校1,275校106校157件
中学校622校74校117件
高等学校31校31校47件
参考:東京都教育委員会

報告があった学校の割合を出してみると小学校が全体の数の約8.3%、中学校が約11.5%、高等学校が約16.2%になります。

一見小学校が多く見えますが、割合を出してみると年齢が上がるに連れて多くなっているようですね。

私は体罰や暴言、行き過ぎた指導などは部活で多く起こるイメージだったので、この結果には納得です。
また年齢が上がるに連れて思春期になり、生徒も自分の気持ちや意見を先生に主張するようになるため、衝突が増えやすいのかもしれません。

他にも中学生や高校生になればアンケートに明確に書いて報告する能力があるのも理由の一つだと思います。
今回の事件のように小学2年生の生徒だと、もしかしたら本人が正確にアンケートに答えるのは難しいかもしれません。

報告後の調査の結果は次の通りになります。こちらはぜひ学校種別ごと年代別に見てほしいです。

小学校

調査結果30年元年2年
体罰7人(7校)3人(3校)3人(3校)
不適切な又は行き過ぎた指導34人(33校)44人(43校)35人(33校)
暴言等26人(23校)31人(29校)28人(27校)
指導の範囲内57人(46校)88人(68校)37人(32校)
参考:東京都教育委員会

中学校

調査結果30年元年2年
体罰8人(8校)12人(12校)4人(4校)
不適切な又は行き過ぎた指導43人(40校)43人(36校)21人(20校)
暴言等60人(50校)52人(43校)37人(33校)
指導の範囲内50人(42校)41人(26校)20人(16校)
参考:東京都教育委員会

高等学校

調査結果30年元年2年
体罰8人(8校)3人(3校)0人(0校)
不適切な又は行き過ぎた指導18人(16校)15人(14校)5人(5校)
暴言等14人(9校)12人(11校)13人(13校)
指導の範囲内27人(22校)25人(22校)16人(14校)
参考:東京都教育委員会

「体罰」については小学校・中学校・高等学校の3種類全てが大幅に減っているのがわかります。

しかし今回の事件のような「暴言等」は確かに中学校は減っていますが、高等学校は余り変化がなく、小学校は30年に比べれは増えてきている印象です。

さらに小学校は「不適切な又は行き過ぎた行動」に関しても、他の2つが半数以上減らしているのに30年と比べれば増えてしまっています。
小学校に関しては不安な気持ちになってしまいますが、暴言などが増えたわけではなく、今まで明るみに出てこなかった事実が認知されやすくなった可能性も考えられるでしょう。

とはいえ実際のところはここに書かれている以上の生徒が被害に合っているはずです。
初めに書いた暴言と暴力がひどかった私の担任の先生は、最終的には問題になり各保護者に調査がはいりました。
結果はほとんどの保護者がその事実を知りませんでした。
私もクラスメイトの皆も親に言えてなかったんです。
私たちと同じように誰にも言えず苦しんでいる子がきっと沢山いるはずです。

もしも自分の子供が先生からいじめを受けたらどのような対応策があるか

ステップは次の通りです。

最初に子供の話をしっかりと聞く

子供は親がちゃんと自分を信じてくれるかとても不安に思っています。
いじめの相手が先生だった場合余計に心配でしょう。

途中で「悪いことしたからじゃない?」など言ってしまうと話してくれなくなる可能性も。

まずは話を全部聞いて受け止めて寄り添ってあげることが大切です。
そして本人の了解を得られるなら、他の生徒や保護者に聞いて事実確認ができれば次のステップの学校相談がしやすくなります。

学校に相談する

話し合いの場には必ず校長先生や教頭先生など、相手になる先生以外にも入ってもらえるようにしてください。
学校側にこちらが真剣だということを伝えるためにも、フォーマルな格好で行くことがおすすめです。

怒りを沈めて出来るだけ冷静に子供から聞いたこと子供が傷ついていることをはっきりと伝えましょう。
そして最後に今後はどうするかについて曖昧にせず、具体的に相談してください。

教育委員会に相談する

学校に相談して解決すればいいのですが、難しい場合は教育委員会に相談することもできます。

東京の場合は東京都教育相談センターで子供の教育に関しての相談を受け付けているのでぜひ相談してみてください。

またあきらかに体罰などの場合は弁護士を通して通報ができる「公益通報弁護士窓口」もあります。

普段の生活でできるこては

先生や他の保護者の方としっかりとコミュニケーションをとることが大切です。
もしもの時も情報が集まりやすいですし、先生と普段から会話をしていた方が学校に相談もしやすくなるでしょう。
そのためにも仕事で忙しく難しい方もいるかとは思いますが、学校や地域のイベントや集会などには積極的に参加することをおすすめします。

逆に先生が生徒にいじめられることはあるの?

実は小学校で生徒による先生への暴力が増えているのです。
2019年には前年度より50件多く、過去最多になりました。

文部科学省が二十二日に発表した二〇一九年度の、児童生徒への指導上の諸課題調査で、都内の公立学校のいじめの認知件数は、前年度の一・二四倍の約六万四千六百件となり、比較できる一三年度以降で最多となった。「教師への暴力行為」では、小学校が前年度より約五十件多い約二百八十件に上り、同様に比較できる〇七年度以降で最も多かった。 (松尾博史)

引用:東京新聞

高等学校はほとんど0件に近い状態で変化がなく、中学校は減っている傾向になります。

いじめの内容は嫌な事を言ったり脅したりする言葉の暴力が最も多く、次に叩いたり蹴ったりする体の暴力、そして無視や仲間外れにする集団によるいじめが続きます。

小学生はまだ自分の意見や気持ちをうまく言葉で表現できないこともあるため、叩いてしまったり嫌なことを言ってしまうこともあるかもしれません。

しかし、生徒を導く先生も人間です。暴力を振るわれたら傷つきます。
さらに職員不足で仕事は激務になり、コロナウイルス感染対策にも細心の注意を払わなくてはいけません。先生の仕事環境は大変苦しい状態になっていることが想像できます。

実際に教員の精神疾患による休職は令和2年度で5180人、通年高いままの状態に。
子供たちを守るためには、先生方の心と環境を守ることも大切なのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしょうか。最後に忘れてはいけないのが、教育に一生懸命取り組んでくれている良い先生も沢山いるということです。

SNSでも子供としっかりと向き合い、いじめから助けてくれた先生に感謝する言葉を沢山見つけることができました。

私も学生時代に出会えて本当に良かったと思える先生がいます。そして今でも感謝の気持ちと大切な思い出を忘れることはありません。

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