レジ横のコンビニのおでんが減る理由、その対策は?

2022年11月6日土曜日の肌寒い朝にYahoo!ニュースで発表された記事。
これからどんどん暖かい食事が増えていくであろう日本の食卓に、この記事の存在は緊張が走ったと思います。

この記事では、このニュースの要約となぜおでんが減るのかの説明をします。

目次

各店舗ごとの対策方法は?

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6443880

大手コンビニの店舗では、レジ横で販売しているおでんの鍋(以下おでん鍋と表記)の設置が減少傾向とのことです。

要因は2つあり、おでんの売れ残りを減らして食品ロスを減らすためと、コロナウイルスの影響により衛生面を気にする利用客が袋詰めされたおでんを購入するようになったためです。

大手コンビニ「ファミリーマート」「ローソン」「セブンイレブン」の広報担当者は以下の通りと述べています。

ファミリーマート

ファミリーマートは2021年からおでん鍋の設置、つまりレジ横のおでんの販売を「販売推奨」から「販売選択制」にしました。

そして今年2022年からはおでんの値段を「牛すじ(130円)」を除き、全て108円に設定したとのことです。
「それにより利用者の計算のしやすくすることが目的」と同店の広報担当者は説明しています。

ローソン

ローソンでは例年おでんの販売は、店舗ごとで販売時期を店舗の判断で決めています。

ローソンでもおでんは自宅で温めて食べられるパックづめのおでん(550g208円)を取り扱っているため、レジ横のおでん鍋は減少傾向にあるとのことです。

ローソンのカウンター商品(レジ横で売られている商品のこと)はおでんの他にフライヤーと中華まん、21年度から焼き芋も販売されるとのことで、おでんの代わりに焼き芋を販売する店舗もあるそうです。

おでん鍋を設置する店舗が減った背景にはこのような理由があるようです。

セブンイレブン

引用:https://www.sej.co.jp/products/a/oden/

前年度と変わらずおでんを販売されるとのことで、レジ横のおでん鍋に加えてパックでのおでんの販売もしています。

なぜコンビニのおでんが減ったのか

コンビニ店はおでんの販売に奮闘していますが、それでもコンビニのおでん鍋の設置は減少傾向にあります。
その理由は以下の通りと予想されます。

①食品ロス、おでんの作業などの店側の負担を減らすため

購入側からすれば意識しづらいと思いますが、実はコンビニでおでんを設置するにはかなりの手間がかかります。

おでん鍋の清掃からおでんの販売までにレジ業務をこなしながら1時間程度の準備時間がかかります。
おでんの他にもフライヤー商品や中華まんなどの取り扱いもあるので、従業員の負担が大きくなります。

例えば衛生面に気を使いますし、店内におでんの匂いが籠るので清掃と換気をこまめに行う必要があります。
さらにレジ横におでん鍋を置いているので、作業スペースに制限がでてきます。

次に経済的負担からも問題が挙げられます。
次でも述べますが、おでんの購入頻度は安定しないので、1つも売れずに廃棄などもありえます。
その場合は店負担になってしまうので、おでんの具材の赤字だけでなく、温め続ける鍋の光熱費などの出費もかかってしまいます。

そのためおでん鍋を設置する店舗が減ってしまうこともやむを得ないでしょう。
以上の理由から店側の負担を減らすために、おでん鍋を設置しない店舗が増えています。

②パック詰されたおでんの登場による衰退

コロナ禍によりおでんをパック詰したものを販売する店舗も多くなりました。

お店のおでんの味を再現している上、持ち運びも心配がなく、常温保存も可能なものもあります。
おかげでいつでも気軽に家でおでんを楽しめるようになりました。

おでんの中身は定番の大根、卵、こんにゃくをはじめとした6種類程度の具材が入っていて、ボリューミーな上、価格も250円程度で購入できるので、たくさん食べたいという人向きです。

店舗のレジ横に設置しているおでん鍋は、埃などが入っているのを気にして敬遠される傾向もあります。
コロナ禍では鍋の蓋を常時閉めたり、パネルを設置したとしても、常に人が出入りするコンビニでは完全に安心することは難しいです。

その結果、利用者がパックのおでんを購入することで、対照的にレジ横のおでんの購入が減ったのだと考えられます。

衛生面で安心できるパック詰のおでんですが、デメリットがあります。

まずファミリーマートのパックではレンジで温めることもできますが、セブンイレブンとローソンのパックは鍋で温める必要があります。

自宅以外での食事には難しい面があります。
他にもパックは具材の選択ができないので、「牛すじ」や「もち巾着」などの人気のある具材が入っていないことや苦手な具材が含まれていることがあります。

そういった面でもレジ横のおでんの需要があるのも一つの意見です。

まとめ

近年、コンビニのおでんは減少傾向にあると説明しました。

コロナによる衛生面と食品ロスを減らすために、各店舗でも設置を断念する傾向があります。
そういった背景があることが近年の減少傾向を促しているので、おでん自体が不人気になったわけではありません。

コンビニでもパック詰のおでんの販売やコロナ対策を施されたおでんのセールなどで、安心して利用できるようにサービスが向上されています。

これから訪れる寒い季節を温かく乗り切れるように、店側も利用客側も考え行動する必要があるでしょう。

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