2024年もプロ野球のオープン戦が開幕。
先日は、昨年日本一になった阪神タイガースが開幕から9連敗を喫して話題になりました。
オープン戦といえば、「呪い」の順位があるなんて噂も聞きますよね。
応援しているチームの仕上がり具合にやきもきしているファンにとっては、噂であっても気になるところです!
そこで今回は、プロ野球のオープン戦について「呪い」の順位の噂や開幕連敗記録などを調査しました。
オープン戦の順位にかかわる「呪い」の噂って?
「オープン戦で3位になったチームは、本番のペナントレースで好成績を残せない」というジンクス。
それが、プロ野球ファンの間でささやかれる”オープン戦3位の「呪い」”です。
オープン戦3位の「呪い」?
公式戦ではないオープン戦でも、勝敗や順位は記録されます。
オープン戦とはいえ応援している球団が優勝したり上位に入ったりすると、ちょっとうれしくなるものですよね。
ところが、応援しているチームがオープン戦で3位に入ると複雑な心境になるファンがいるといいます。
12球団中3位といえば上位で好成績なのになぜですか?
オープン戦で3位になったチームは、本番のペナントレースでは上位に入れないというジンクスがあるからです。
このジンクスが、一部のプロ野球ファンの間で”オープン戦3位の「呪い」”と呼ばれているようです。
縁起を担ぐタイプの人だと「最下位になってもいいから、3位だけは避けてほしい」とまで思うこともあるんだとか。
- 「オープン戦で3位になったチームは、本番のペナントレースで好成績を残せない」というジンクスが、一部ファンの間で”オープン戦3位の「呪い」”と呼ばれているようです。
オープン戦で3位になったチームは、本当にペナントレースの成績がよくないの?
過去10年間でオープン戦3位になったチームのうち、半数の5割がペナントレースでBクラスに沈みました。
ちょうど半分なんですね。
直近10年間で5割がBクラス
直近10年間にオープン戦で3位になったチームが、本番のペナントレースでは何位だったのかまとめたのが以下の表です。
オープン戦3位のチームのペナント順位
(2014~2023年)
(年) | 3位のチーム名 | ペナントレース 順位 |
---|---|---|
2014 | 読売 ジャイアンツ | 1位 |
2015 | 横浜DeNA ベイスターズ | 6位 |
2016 | 福岡ソフト バンクホークス | 2位 |
2017 | オリックス バファローズ | 4位 |
2018 | 東北楽天ゴール デンイーグルス | 6位 |
2019 | 東北楽天ゴール デンイーグルス | 3位 |
2020 | 阪神 タイガース | 2位 |
2021 | 埼玉西武 ライオンズ | 6位 |
2022 | 横浜DeNA ベイスターズ | 2位 |
2023 | 読売 ジャイアンツ | 4位 |
たしかに、直近10年間のうち、AクラスとBクラスが5回ずつですね。
Bクラスが少ないわけではありませんが、ジンクスになるほど特別多いわけでもなさそうですよね。
さらに10年さかのぼって調べてみると、2007年から2010年にかけて気になる時期が。
オープン戦3位のチームが4年も連続でBクラスに終わった時期があるようなんです。
オープン戦3位のチームのペナント順位
(2004~2013年)
(年) | 3位のチーム名 | ペナントレース 順位 |
---|---|---|
2013 | 福岡ソフト バンクホークス | 4位 |
2012 | 横浜DeNA ベイスターズ | 6位 |
2011 | 北海道日本ハム ファイターズ | 2位 |
2010 | 東北楽天ゴール デンイーグルス | 6位 |
2009 | 広島東洋 カープ | 5位 |
2008 | 福岡ソフト バンクホークス | 6位 |
2007 | 東京ヤクルト スワローズ | 6位 |
2006 | 阪神 タイガース | 2位 |
2005 | 西武 ライオンズ | 3位 |
2004 | 阪神 タイガース | 4位 |
ご覧のとおり、2007年から6位と5位が4年続いています。
しかも2011年を挟んでまた6位!
もしかしたらこの時期に、オープン戦3位のチームはペナントレースの成績が悪くなるという印象が強くなったのかもしれませんね。
- オープン戦3位のチームがペナントレースでBクラスに沈んだのは、直近10年間のうち半数です。
- 2007年から4年連続で、オープン戦3位のチームがペナントレースでBクラスに沈んだことがありました。
オープン戦首位と最下位、ペナントレースの成績は?
オープン戦で首位になったチームのペナントレースの成績は、過去10年間でAクラスが6割です。
オープン戦で最下位になったチームのペナントレースの成績は、過去10年間でBクラスが6割です。
オープン戦で首位、6割がAクラス
過去10年間のデータを見ると、オープン戦で首位になったチームがペナントレースでAクラス入りしたのは6回。
リーグ優勝を果たした年も3度あります。
逆に最下位になった年も1度だけありますね。
オープン戦首位のチームのペナント順位
(2014~2023年)
(年) | 首位のチーム名 | ペナントレース 順位 |
---|---|---|
2014 | 福岡ソフト バンクホークス | 1位 |
2015 | 福岡ソフト バンクホークス | 1位 |
2016 | 阪神 タイガース | 4位 |
2017 | 千葉ロッテ マリーンズ | 6位 |
2018 | 読売 ジャイアンツ | 3位 |
2019 | 広島東洋 カープ | 4位 |
2020 | 埼玉西武 ライオンズ | 3位 |
2021 | 阪神 タイガース | 2位 |
2022 | 東北楽天ゴール デンイーグルス | 4位 |
2023 | オリックス バファローズ | 1位 |
オープン戦で最下位、6割がBクラス
オープン戦で最下位になったチームがペナントレースでBクラス入りしたのは、10年間のうち6回。
特に2019年までは毎年のようにBクラスに沈んでいます。
一方で、注目したいのは2020年。
オープン戦で最下位になった読売ジャイアンツが、ペナントレースでは優勝しています。
しかも、オープン戦最下位のチームのリーグ優勝は、2022年まで3年も続くことに。
2023年の広島カープも2位と、直近の4年間はオープン戦最下位のチームに好成績が続いています。
今年最下位のチームがどうなるのか、非常に気になりますね!
オープン戦最下位のチームのペナント順位
(2014~2023年)
(年) | 最下位のチーム名 | ペナントレース 順位 |
---|---|---|
2014 | 東京ヤクルト スワローズ | 6位 |
2015 | 広島東洋 カープ | 4位 |
2016 | 中日 ドラゴンズ | 6位 |
2017 | 読売 ジャイアンツ | 4位 |
2018 | 阪神 タイガース | 6位 |
2019 | 北海道日本ハム ファイターズ | 5位 |
2020 | 読売 ジャイアンツ | 1位 |
2021 | 東京ヤクルト スワローズ | 1位 |
2022 | 東京ヤクルト スワローズ | 1位 |
2023 | 広島東洋 カープ | 2位 |
- 過去10年間のオープン戦で首位になったチームの6割が、ペナントレースでAクラス入りしています。
- 逆に、過去10年間のオープン戦で最下位になったチームの6割が、ペナントレースでBクラスに沈んでいます。
オープン戦開幕からの連敗記録は?
1985年に中日ドラゴンズが記録した13連敗が、オープン戦開幕からの最長連敗記録だそうです。
最長は、1985年中日の開幕13連敗
オープン戦開幕9連敗を喫した阪神タイガース。
オープン戦とはいえ、ファンとしてはそろそろ勝ち星をあげるところを見たいですよね。
ところが、今年の阪神タイガースより連敗が長かったチームもあるようで……。
中日ドラゴンズは、1985年のオープン戦で開幕13連敗を喫したといいます。
この13連敗が、オープン戦開幕からの最長連敗記録だそうです。(記録の残る1965年以降)。
阪神の9連敗はワースト3位
では、今年の阪神が開幕連敗記録ワースト2位かと思いきや、実は違います。
なんと中日ドラゴンズが13連敗を喫した同じ年のオープン戦で、近鉄バファローズが開幕11連敗を記録しているとか。
- 1985年 中日ドラゴンズ(13連敗)
- 1985年 近鉄バファローズ(11連敗)
- 2024年 阪神タイガース(9連敗)
2024年3月12日時点
ちなみに、1985年の中日と近鉄両チームのペナントレースの順位は、以下のとおりです。
今年の阪神タイガースはどうなるでしょうか?
- 中日ドラゴンズ5位
- 近鉄バファローズ3位
- オープン戦の開幕からの連敗記録は、1985年に中日ドラゴンズが喫した13連敗が最長です。
まとめ
- 「オープン戦で3位になったチームは、本番のペナントレースで好成績を残せない」というジンクスが、一部ファンの間で”オープン戦3位の「呪い」”と呼ばれている
- オープン戦3位のチームがペナントレースでBクラスに沈んだのは、直近10年間のうち半数
- 2007年から4年連続で、オープン戦3位のチームがペナントレースでBクラスに沈んだことがある
- 過去10年間のオープン戦で首位になったチームの6割が、ペナントレースでAクラス入りしている
- 過去10年間のオープン戦で最下位になったチームの6割が、ペナントレースでBクラスに沈んでいる
- 2020年から4年間は、オープン戦最下位のチームにペナントレースで好成績が続いている
- オープン戦の開幕からの連敗記録は、1985年に中日ドラゴンズが喫した13連敗が最長
2019年までBクラス続きだったオープン戦最下位のチームが、2020年から3年連続でリーグ優勝しているのは面白いですね。
オープン戦は本番前の貴重な実践の機会。
上手に利用できるチームが、ペナントレースで力を発揮できるのかもしれません。