陸上競技の女子選手といえば、田中希実(たなか のぞみ)選手の名前を耳にすることが多くなりましたよね。
よく話題になっているのですごい選手なんだろうとは思いながら、実は何がすごいのかよくわかっていない人もきっといるはず。
そこで、今回は田中希実選手のすごいところを調べてみました!
先日開催された世界陸上の出場種目と大会結果もまとめています!
田中希実選手のすごいところは?
最近よく名前を見かける陸上の田中希実選手って、何がすごいんですか?
田中希実選手のすごいところは、複数の種目の日本記録を保持しているところです。
複数種目の日本記録保持者!
田中希実選手は、中距離走・長距離走の複数の種目で日本記録を保持しているすごい選手です。
何種目の日本記録を保持しているの?
日本陸上競技連盟公式サイトには、現在屋外・室内合わせて8種目の日本記録保持者として田中希実選手の名前が記載されています。
このデータは2023年8月18日時点のものなので、先日田中選手が塗り替えた女子5,000mの日本記録も近日更新されるはず。
つまり、田中希実選手は、屋外・室内合わせて9種目の日本記録を保持していることになります(9月10日確認)。
陸上女子トップの9種目!
複数の陸上種目で日本記録を保持している女子選手は田中希実選手のほかにもいます。
しかし、多い選手でも屋外・室内合わせて3〜4種目。
データが更新された2023年8月18日の時点でも、田中希実選手がダントツの種目数を誇っていることがわかります。
種目 | 更新年月日 |
---|---|
女子1,000m | 2022年06月22日 |
女子1,500m | 2021年08月04日 |
女子3,000m | 2021年07月10日 |
女子5,000m | 2023年09月08日 |
女子1マイル | 2023年04月22日 |
女子5km(ロード走) | 2022年11月12日 |
女子1,500m(室内) | 2023年02月04日 |
女子3,000m(室内) | 2023年02月10日 |
女子1マイル(室内) | 2023年02月04日 |
- 田中希実選手のすごいところは、屋外・室内合わせて9種目もの日本記録を保持しているところです。
田中希実選手は女子5,000mの日本記録も持っている?
女子5,000mの日本記録保持者も田中希実選手になったんですか?
田中希実選手は、2023年夏に女子5,000mの日本記録を更新しています。
5,000mの日本記録を更新したばかり!
田中希実選手が現在保持している日本記録を一覧にしてみましたが、本当にすごいですね!
日本で1番速く走れるというのはどの種目でもすごいことですが、なかでもオリンピック種目でもある1,500m・5,000mの記録を持っているのは大きいように思います。
特に、5,000mは廣中璃梨佳選手が保持していた日本記録をこの夏更新したばかりなんです!
世界陸上ブダペスト大会で更新
田中希実選手が廣中璃梨佳選手の記録を更新したのは、先日開催された世界陸上競技選手権大会。
いわゆる「世界陸上」のレースでした。
ブダペストからの中継を見ていた人も多いのではないでしょうか。
2023年8月23日におこなわれた女子5,000mの予選に出場した田中希実選手は、それまでの日本記録を上回る好タイムを記録!
見事、女子5,000mの日本記録保持者になりました。
9月に自身の記録をさらに更新
実は田中希実選手、9月8日にベルギーで開催されたダイヤモンドリーグでも女子5,000mに出場して好走。
なんと、田中選手自身が8月23日に塗り替えたばかりの日本記録をさらに更新しています!
本当にすごい選手ですね!
- 田中希実選手は、2023年8月23日の世界陸上で女子5,000mの日本記録を更新しました。
- 9月8日には、自身の塗り替えた日本記録をさらに更新するタイムを記録しています。
世界陸上ブダペスト大会、田中希実選手の出場種目は?
そういえば、その世界陸上ブダペスト大会。
田中希実選手は、どの種目に出場していたんですか?
田中希実選手が出場したのは、女子1,500mと5,000mの2種目です。
参加標準記録突破が出場条件
日本代表として世界陸上に出場するには、参加標準記録のクリアが必要です。
参加標準記録とは、大会のレベルを一定の水準に保つために設定されるタイムのこと。
国際大会の場合、当然設定される参加標準記録も世界水準です。
簡単にクリアできるタイムではなく、種目によっては日本記録と同タイムで走っても参加標準記録に届きません。
たとえば、女子100mの世界陸上参加標準記録に設定されたタイムと日本記録は以下のとおりです。
世界陸上ブダペスト大会参加標準記録 | 11秒08 |
日本記録(福島千里選手) | 11秒21 |
厳しいですね…。
この参加標準記録を決められた期間内に突破した選手、複数いる場合は大会などで上位の成績を収めた選手が日本代表に選出され、世界陸上に出場できます。
つまり、出場するだけですごいことなんですね。
(※出場条件にはその他いくつかのパターンがあります)
前回は3種目、今回は2種目に出場
今回2種目に出場した田中希実選手ですが、実は前回の世界陸上では3種目に出場しています。
前回 | 800m | 1,500m | 5,000m |
今回 | – | 1,500m | 5,000m |
なぜ前回より出場種目が少ないの?
3種目出場の快挙と残せなかった結果
前回の世界陸上オレゴン大会では3種目に出場した田中希実選手。
3種目出場は、それだけでも快挙といわれるすごいことだったようです。
しかし、オレゴンで残した結果は、田中希実選手にとって決して満足いくものではありませんでした。
3種目すべてが中途半端になってしまったと悔やんだ田中選手。
大会中には医務室に運ばれたことも、800mの出場辞退が話し合われたこともあったとか。
3つもの種目に出場するのは、体力的にも精神的にも本当に大変なことなんだろうと思います。
2種目に絞って挑戦
以前、1つの大会で多数の種目にエントリーした競泳の萩野公介さんの様子を追いかけた映像を見たことがありますが、1つのレースが終わると休む間もなく次の準備に向かうといった忙しなさに驚きました。
多数の種目に出場するのには、相当なタフさが求められることが想像できます。
選手によっては、少ない種目にじっくり臨みたいケースもあるでしょう。
田中希実選手が今回出場種目を2種目に減らしたのは、前回の経験から自分に合った種目数に絞ったという側面もあるのかもしれません。
- 前回の世界陸上オレゴン大会で田中希実選手が出場した種目は、女子800mと1,500mと5,000mの3種目です。
- 今回の世界陸上ブダペスト大会で田中希実選手が出場した種目は、女子1,500mと5,000mの2種目です。
世界陸上ブダペスト大会、田中希実選手の結果は?
今回の世界陸上、田中希実選手は何位だったんだろう?
出場した2種目両方で満足いく結果が得られたのかな。
世界陸上ブダペスト大会で田中希実選手は、
- 女子1,500m 準決勝敗退
- 女子5,000m 決勝進出、8位入賞
という結果を残しています。
1,500mは準決勝敗退
まず田中希実選手がブダペストで挑んだのは、前回の世界陸上オレゴン大会で準決勝敗退となった女子1,500m。
決勝進出を目指しましたが、残念ながら今大会も準決勝敗退、自己ベストを出すこともかないませんでした。
「井の中の蛙」
1,500mの日本記録を保持している田中希実選手ですが、海外の選手とのレースでは思うように戦えなかったようです。
試合後のインタビューで「井の中の蛙」という表現を使ってレースを振り返った田中希実選手。
前回に引き続き世界の壁に跳ね返され、ショックが大きいのではと心配になった人も多かったかもしれません。
5,000mは決勝進出、8位入賞!
続いて挑んだのは、オレゴンで入賞を逃した5,000m。
1,500m敗退からの切り替えが心配された田中希実選手ですが、まず予選で日本新記録を更新するタイムを打ち出し決勝進出を果たします。
続く決勝でも海外の選手たちと十分に渡り合い、8位入賞!
日本で中継を見守っていた私たちに素晴らしい走りを見せてくれました。
今後に続く大きな経験
準決勝敗退となった1,500mのレース後は、やはり平常心ではいられなかったといいます。
しかし、今回は周囲の人たちの力を借りてショックを乗り越えることができました。
最初から何もかもうまくいったわけではなかったからこそ、今大会は田中希実選手にとってとても大きな経験になったようです。
翌9月の大会で、ブダペストで樹立した日本記録のタイムをまた塗り替えた田中希実選手。
今回の世界陸上は、田中選手のさらなる飛躍に向けた大きな一歩だったのかもしれません。
世界陸上ブダペスト大会で田中希実選手は、
- 女子1,500mで準決勝敗退
- 女子5,000m予選では日本記録を更新するタイムで決勝進出、決勝で8位入賞
という結果を残しています。
まとめ
- 田中希実選手のすごいところは、屋外・室内合わせて9種目もの日本記録を保持しているところである
- 田中希実選手は、2023年8月23日の世界陸上で女子5,000mの日本記録保持者となり、翌9月には自身の記録をさらに更新した
- 田中希実選手は、前回の世界陸上オレゴン大会で女子800m・1,500m・5,000mの3種目に出場した
- 田中希実選手は、今回の世界陸上ブダペスト大会で女子1,500m・5,000mの2種目に出場した
- 田中希実選手は、今回の世界陸上ブダペスト大会で「女子1,500mで準決勝敗退」「女子5,000mで8位入賞」という結果を残した
田中希実選手の持っている日本記録の数に驚きました!
こんなにすごい選手でもぶつかる世界の壁。
ぶつかっても再び立ち上がってレースに挑む心の強さもまた、田中希実選手の本当にすごいところだと思います!