「構想外」と「戦力外」の違いは何?誰が決めるの戦力外通告する選手

プロ野球のペナントレースも残り試合が少なくなってきました。

少しずつ「構想外」や「引退」といった話題が聞こえ始めています。

今回は、わかっているようで謎も多いこの「構想外」という言葉に注目。

「構想外」と「戦力外」に意味の違いはあるの?
「構想外」になる選手は誰が決めるの?

そんな「構想外」にまつわる疑問を調査しました。

目次

「構想外」と「戦力外」の違いは?

2つの言葉に大きな意味の違いはないようです。

「構想外」「戦力外」とは?

「構想外」と「戦力外」は、どちらも「戦力構想外」の状態を指します。

「戦力外構想外」ってどういうことですか?

「戦力構想外」とは、来シーズンのチームの戦力に数えられていない状態です。

シーズン終盤、試合はまだ残っていますが、球団としては次のシーズンにも目を向けなければならない時期です。

次のシーズンをどう戦うのか?
チームの戦力について、球団はすでに計画を立て始めています。

この計画の時点で、残念ながら戦力として名前が挙がらない選手も出てきてしまいます。

それが「戦力構想外」の選手です。

戦力として考えていないと通告されるのが、テレビ番組のタイトルにもなっている「戦力外通告」です。

「戦力外通告」は「構想外通告」といわれることもあります。

なるほど。
どちらも同じ状態を指してるんですね。

  • 「構想外」のほうが希望がある感じ
  • 「戦力外」は「構想外」より状況が厳しい気がする

2つの言葉に対してこんなイメージを持っている人もいるようですが、実際の意味には大きな違いはないようです。

「構想外」や「戦力外」誰が決める?

いわゆる「フロント」と呼ばれる人たちです。

フロントって、オーナーとか社長さんのことでしたっけ?

フロントは、フロント業務に携わる人たちの総称です。

フロント業務とは、プロ野球チームの運営にかかわる仕事のことです。

フロント業務には、営業や広報などさまざまな仕事があります。

その仕事の1つに、チームの編成も含まれます。

次のシーズンの戦力構想を立て「構想外」や「戦力外」の選手をリストアップ。

これらは、フロントの中でもチームの編成業務を担う人たち(編成部)の仕事だといいます。

じゃあ「構想外」の選手は編成部が会議して決めるのかな。

責任者は誰なんだろう。

たとえば、巨人の編成トップは球団の「編成本部長」だと公表されていますね。

OBの吉村禎章さんが務めたり、水野雄仁さんが代理を務めたりしている役職です。

ただ、厳しい言い方をすれば「クビ」にする人を決めるポジションです。

直接的に「誰が決めた」とはあまり公表したくないかもしれませんね。

「構想外」の選手って、監督が決めるわけじゃないんですね。

最終的な決定権が監督にあるケースは、あまりないだろうといわれています。

編成業務を担うのはあくまでフロントのはずです。

実際に現場で指揮を執るのは監督ですから、監督の意見が聞き取られるケースはあるかもしれません。

一方で、監督が目をかけているように見えた選手が戦力外通告を受けることもあります。

各球団でどの程度フロントと現場の意思の疎通が図れているのか、気になるところです。

「構想外」や「戦力外」になった選手はどうなるの?

大きくは次の3つの進路が考えられます。

他球団と契約して現役続行
移籍せず育成選手として現役続行
引退

①他球団と契約して現役続行

やはり、野球を続けられる道を模索する選手は多いですよね。

選手として野球を続けるためには、別の球団と契約しなければなりません。

そのためには「自由契約選手」として公示される必要があります。

「自由契約」ってよく聞くけどどういう意味?

「自由契約」とは、どのチームの支配下にも置かれていない状態です。

自由契約選手になると、どの球団とも自由に契約できます。

公示後にいずれかの球団から声がかかれば、契約を結んで現役続行が可能です。

プロ野球チームはもちろん、独立リーグや社会人野球のチームと契約する人もいます。

②移籍せず育成選手として現役続行

戦力外通告を受けた球団から、育成契約を打診されるケースもあります。

育成契約を結んだのち、支配下契約を目指すことになります。

③引退

現役続行の希望がかなわなかった場合、引退となることもあります。

何らかのポジションの打診を受けて、引退を決意するケースもあるといわれています。

選手によって「戦力外」と報じられたり「自由契約」と報じられたりするのはなぜ?

報道する側の意図が言葉の選択にあらわれるのではないかといわれています。

今浪隆博さんの場合

日ハムやヤクルトでプレーした今浪隆博さんは「戦力外」を通告されてすぐに引退の意思を表明しました。

そのため、球団からは「引退」と発表することになったそうです。

ところが「引退」と公表したにもかかわらず「戦力外」と報道したメディアがあったとか。

やはり、報道する側が何らかの意図を持って使う言葉を選択しているように思えますね。

出典:プロ野球の「引退」「戦力外」「自由契約」は何が違うの?(今浪隆博のスポーツメンタルTV)(https://www.youtube.com/watch?v=u8R4Ta1EWC0)

選手の実績が関係する?

「戦力外」と報じるか「自由契約」と報じるか、選手の実績に応じて選択されているのではないかと推測する人もいます。

たとえば、人気や実績のある選手が戦力外通告を受けた場合に「戦力外」ではなく「自由契約」(または引退)が見出しになるケースです。

「戦力外」は、厳しい言い方をすればクビを宣告されたようなもの。

今後を見据えた「自由契約」という言葉のほうが、どちらかというとポジティブな印象です。

「引退」も同様で、「戦力外通告を受けた」よりも「引退を決断した」のほうがなんとなく能動的で前向きな印象を受けますよね。

人気や実績のある選手に対する敬意から、できるだけポジティブな言葉を選んでいるのではないか?

そんな説もあるようです。

たとえ大きな実績がないとしても、どの選手もみんなポジティブな言葉で報道してほしい…。

まとめ

  • 「構想外」と「戦力外」の2つの言葉に、大きな意味の違いはないようです。
  • 「構想外」や「戦力外」になる選手を決めるのは、チームの編成業務を担うフロントの人たちだといわれています。
  • 「構想外」や「戦力外」になった選手の進路は、おもに次の3つがあります。
    ①他球団と契約して現役続行
    ②移籍せず育成選手として現役続行
    ③引退
  • 選手によって「戦力外」と報じられたり「自由契約」と報じられたりするのは、報道する側の意図が言葉の選択にあらわれるのではないかといわれています。

「構想外」「戦力外」「自由契約」と言葉がいろいろあってややこしいなあと思っていましたが、意味を知ってスッキリ!

今後の報道ではどの言葉が使われているのか注目したいと思います。

とはいえ、誰が戦力構想外になったという話も聞きたくはないのがファンの本音ですよね。

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